16/08/07環境教育学会第27回大会 東京・学習院大学での発表

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子ども達への環境問題解決行動につながる自然体験型環境教育の取り組みについて

 ○本多  孝(一般社団法人IPNET-Jイプネット・ジャパン教育研究所・総括研究員)

環境問題は、温暖化による気候変動、洪水や砂漠化、食糧危機に限らず資源の確保や覇権、搾取や戦争といった幅広い問題を含んでいる。大国が小国を配下におさめ、大国に刃向かう国の指導者が破たんさせられたり領土を奪われたりしている。これらのグローバルな問題は子どもたちの世界であるローカルな場、クラスの中でも起こっている。強いものが弱いものをいじめる。強いものに従わないと自分がいじめられる。そのことから死者まで出ている深刻な問題であり、学校ではクラスは社会の縮図とさえ言われている。クラスの中にもグローバルな問題につながるローカルな環境問題がある。
学会の中でも「子どもの間は体験のみで、大きくなったら行動に・・・」という声を聞くことがある。しかし今の子ども達には、今のローカルな問題があり、解決しなければならない行動がある。大人になってからの話ではない。
*2つの事例報告概略その1(何もできない自分を変革した事例 3年間36回の地域体験活動の中で)
自然の癒し効果を利用し、コミュニケーション能力の向上、自尊心を持たせる自然体験型プログラム作り。
*事例報告概略その2(問題クラスを変えた子ども達の事例 年間20回の生活科の授業の中で)
自然体験型環境教育では、自尊心を育てることを重点にした。子どもをほめて伸ばす3原則を考え出し実践した。
但し、良い子症候群に陥らないように、的確に評価する。良い所はしっかりほめ、何でもほめることではない。子どもは敏感に感じ取るので、こうすればほめてもらえるという顔色をうかがう間違った行動につながる恐れに気をつけることが大事。
*まとめ 自然体験型環境教育プログラムに、環境だけでない子どもの育ちを支援する内容が必要である。
単発でなく継続的な流れを持ったプログラムと自然体験活動が必要であり、子ども同士、教師と子どもとのコミュニケーション力の向上につながるプログラムが必要である。
環境教育問題を解決するために環境問題を学ぶだけではなく、コミュニケーション能力を向上させる手立てを取ったことにより子ども達の行動を自主的に向上させた。
自尊心、生きる力を見につけてこそ行動に自信が持てる。積極性を見につける。
*総まとめ 環境教育=環境の現状を知り改善行動へという概念だけでは、行動に結びつかない。自然体験型環境教育だけでなく、合わせてコミュニケーション能力や思考力、表現力、自尊心、生きる力を育てる一般教育目標も併せ持った取り組みが必要である。
環境問題を地球規模で考え(シンクグローバリー)身近な所で活動し解決する(アクトローカリー)のローカリーを幅広く見る必要がある。
クラスの環境をよくする。地域の問題を解決する地域づくり、平和を守る行動(平和運動)、職場環境をよくする行動(労働運動)は、どれも身近な環境問題である。
今まで環境問題としてとらえず、別問題として考えていたことが、実は地球規模の環境問題とつながっていると考える必要があるのではないか。
環境教育そのものの問題を学び行動を促すためには、他の能力開発(コミュニケーション能力、思考力、表現力、生きる力・・・)を併せ持つ内容が打開のカギになると考える。よって、こういう環境教育プログラムが必要と考え、現在指導者養成課程(スクールインタープリター養成講座)の中に考慮した取り組みを行っている。