e-みらっそ設立記念講演

ipnetj   2011/12/12   e-みらっそ設立記念講演 はコメントを受け付けていません。

12月11日日曜に宍粟市防災センターにおいて「エコな未来を創造する宍粟市民の会(e-みらっそ)」設立に当たり記念講演会が行なわれました。
岡山短期大学准教授・山口雪子さんをお招きして「未来をはぐくむ環境教育~子どもの成長と自然体験~」と題して講演いただきました。

講演概要(メモから)
 「環境」という言葉…耳慣れてはいますが、「意味は?」と尋ねられると答えに困惑される方は少なくないのではないかと思います。「環境」とは、主体を取り巻き直接的間接的に関わり合うもの全てを指します。つまり何かしら関係性があるものは全て「環境」ということです。今回のタイトルにある「子ども」にとっての環境は大きく「物的環境」「人的環境」「その他の環境」と保育や教育の中では分けて考えられています。物的環境とは玩具や家具など「物」、人的環境とは家族・友達・先生・地域の人々など、そしてその他の中に今回のもう1つの大事なキーワード「自然」が含まれています。子ども達は物・人・自然など…自分以外のさまざまなものと関わり合うことによって、感じ気づき考え試し…また感じ気づいて…という繰り返しの中で感性・意欲・自己表現・他者理解など「人として生きていく基礎」を育んでいきます。では「自然体験」は子どもの成長にどのような効果があるのでしょうか?
 最近、マスコミなどで時々取り上げられる森の幼稚園・野外保育に関する調査報告によると野外での活動が多い幼児ほど運動能力が発達し肥満児の傾向が少なく多動傾向が軽減されるという結果が示されています(スウェーデン保健省報告)。また児童期以降も自律性・協調性が高く、成人してからの社会適応力や幸福感が高いとの追跡調査報告もあり、幼少期からの自然体験活動が将来に渡ってより良い効果があることが伺えます。より良い未来を目指すためにも、未来の担い手である子ども達に豊かな自然体験を積極的に行うことがとても大切です。では、豊かな自然体験とはどんなものでしょうか?
 豊かな自然…というと大人はすぐに大自然をイメージしますが、子どもにとっての自然は身のまわりの植物や動物、雲や雨といった天気であり、遠くの大自然ではありません。「そんな足下の雑草なんて…」と思われる方は、ぜひ子どもの目線になって地面や葉っぱの裏側を見上げてみてください…大人が見過ごしてしまう小さな大自然を子ども達は発見しています。いつも通る通学路でも天気や季節によって見えるものは異なります…身近な場所でもので子ども達は実に豊かな自然体験をすることができます。大事なのは、その時の「人的環境」つまり私たち大人が子どもと一緒に自然を感じ体験しているか?ということです。子どもと同じ視点になって子どもが体験している自然に、どうぞ共感・体験してみてください。きっと今まで見過ごしてきた足下…地元の素晴らしさに気づくことができると思います。そんな身近な地域の自然体験が未来を育む環境教育なのでしょうか?
 環境教育の目標は「持続可能な社会をめざし担う人づくり」です。大きな目標ではありますが、まずは第一歩として自分の身のまわりの人や地域が大切にできなくては世界・地球規模の調和・平穏なんて目指せません。自分と周囲・地域への愛着、ポジティブな感覚が環境教育を進めていく上でとても大事な基盤となります。また私たちは地域の自然や季節に基づいて生活や文化に工夫をしてきました…地域の自然と文化を大事に感じる人であれば、他の地域におじゃました時に地域の生活を壊すようなことはしないでしょう。だからこそ、まずは自分たちの地域・自然を活かした体験・活動が重要なんです。
 宍粟市民の会「e-みらっそ」の活動は宍粟市の未来だけでなく日本・世界・地球規模へと広がる子ども達へより良い未来へとつながるものと確信します。どうぞ遠い大自然に目をやるのではなく、子ども達とともに地域の身近な自然に目をとめ楽しんでください。